全光学的光信号制御

全光学的光信号ルーティングシステム
光制御形光機能素子

全光学的光信号ルーティングシステム

光ATMによる光ファイバ通信システムの構築を目指して、時間軸上で多重化された光信号の経路選択(ルーティング)を全光学的に行なうスイッチングシステムの実現を目的としている。伝送されてきた光信号から光-電気信号変換(O/E & E/O)を行なうことなしにルーティングに必要なアドレス情報を抽出し、これによって光制御形光スイッチを制御して高速に光信号をルーティングする光回路を提案し、 動作実証を行っている。



関連する発表論文

全光学的ルーティングシステムの動作実証

伝送されてきたセルから アドレスビットを分離します。


非線形方向性結合器光スイッチ

光強度に依存して媒質の屈折率が変化することを利用して、方向性結合器の結合特性を変化させることができます。制御光の有無に応じて、出力ポートの透過率が0の状態から1の状態まで変化させることができ、これを利用することによって、下の図のように信号の出力ポートを切り替えることができます。


1)制御光が無い場合


2)制御光がある場合

直接遷移型半導体における三次非線形光学効果

光ファイバ通信に用いられる波長域(1310nmおよび1550nm)で光カー効果を利用した素子を構成するために、III-V族化合物半導体を中心とする直接遷移型半導体の三次非線形光学効果について研究している。二準位モデルに基づいた三次非線形感受率の計算結果をもとに、半導体のバンドギャップエネルギーと得られる屈折率変化ならびに非線形吸収の大きさの関係を明らかにしている。また、素子のスイッチングパワーを低減するのに有効な制御光波長と信号光波長の関係を明らかにしている。

光制御形光機能素子

三次非線形光学効果の一つである光カー効果(光の強度に応じて媒質の屈折率が変化する効果)を利用して、光で光信号を直接制御する機能素子が実現できる。本研究グループは、導波路形光双安定素子と 非線形方向性結合器形の光スイッチについて研究を行っている。いずれも、光ファイバ通信波長領域での応用を目的としている。

導波路形光双安定素子

同一入射光強度に対して高低2つの安定な出射光強度をもつ光双安定素子は、光メモリや光スイッチなどの機能を提供することができる。光強度に応じて屈折率が変化する光カー効果と帰還機構を組み合わせることにより、光双安定動作を実現することができる。本研究では、導波路形で光双安定素子を実現するために、スイッチングパワーの低減と高状態の透過率の改善を目的に、新しい素子構造として重みづけ分布帰還(W-DFB)構造を提案し、その 動作実証を進めている。



関連する発表論文

導波路形光双安定素子の動作実証

次の図は、製作した素子で測定した入力光の時間的な変化に対する出力光強度の変化を同時に表示しています。
一定の入力光レベルにある初期状態では、出力は低レベルに抑えられています。
セットパルスの入力で出力光は高レベルにスイッチされ、リセットパルスが入力されるまでその状態を保持します。
リセットパルスの入力によって出力レベルは低状態に戻ります。